雷が屋根に落ち、大棟の一部が崩壊してしまいました。さらに飛散した瓦がその他の瓦を割ってしまい、災害復旧工事のためさくら市に伺いました。
現時点で雨漏れがするとのことでしたので広範囲になる前に早急な対応が必要です。
今回ご依頼を頂いたお宅です。
応急処置が施されておりますが、不安な日々をお客様は過ごされておりました。
まず大棟部の修理を行っていきます。
既存棟を解体した後、新規棟瓦を利用しながら積み直しを行います。
屋根下地を支えている棟木に、鋼製の耐震杭を打ち込み、被覆鉄筋を緊結します。
この被覆鉄筋に銅線を用いて、棟の瓦を全て緊結していきます。
これが耐震・耐風工法(ガイドライン工法)による棟積み直し工事となります。
この工法で工事をすることにより、加速度が加わらない速さ(1G)で360°ぐるりと回転させても棟が脱落したり崩れたりしない強度を持つことが出来ます。
2段熨斗瓦を施工した後、輪違いで熨斗瓦を施工します。さらに新規巴・鬼瓦を施工します。
こちらのお宅では、金焼家紋が取り付けられていたので、そちらの復旧も行います。
棟積み直し工事の際に、家紋を取り付けるための銅線を仕込んで置き、棟を積み終えた時点で取り付けるようになります。
家紋がつくと大棟の雰囲気がガラっと変わるので不思議です。
無事棟積み直し工事の完了です。