高根沢町にあるお寺さんから本堂屋根の修理工事をご依頼頂きました。
印がついている箇所の化粧棟の漆喰が剥離・脱落してきているとういこで、今回はこの化粧棟を積み直し工事をしていまります。
積み直しする化粧棟は、鬼瓦も相当いたんでしまっていて、今回の工事で新しいものに交換することになりました。
また、その鬼付近の平瓦が一枚割れていたのを見つけたので、こちらの工事のついでに差し替えをしてしまいます。
使用する瓦は和瓦の本燻(ホンイブシ)とうもので、瓦屋根材のなかでは高級品です。
なかなかデリケートな屋根材でもあるので、扱いには注意が必要です。
まず、既存の化粧棟を解体します。
解体した瓦で傷んでいないものは再利用するので、保管しておきます。
棟下になる箇所に雪止め瓦を仕込み、雪止め瓦の輪になっている所を利用し銅線を緊結していきます。
次に棟の瓦、熨斗瓦を先程仕込んでおいた銅線で全て緊結しながら南蛮漆喰で積み直していきます。
この工事のやり方を耐震工法と言います。
文字通り耐震性能を持つための工事で、屋根が逆さに(例えの話)なっても崩れない作りになっています。
化粧棟の積み直し工事が完了した様子です。
鬼瓦が新しくなって、またこの化粧棟にも威厳が戻った様に感じます。
やはりお寺の屋根はこの重厚感のある風格がなんとも格好いいですね。
住職さんにも喜んで頂けて職人冥利についきます。