那珂川町にある文化財の倉の屋根にある大棟とい箇所の補修工事をすることになりました。
上記の写真は施工前の状態です。
地震の影響だと思うのですが、大棟の上段の棟瓦類が大きく蛇行し、数か所瓦が脱落しかけている所も見受けられました。
この倉に近接した道路があり、人通りもあるので、瓦の脱落による事故も懸念されます。

今回は必要最低限の範囲にとどめ、棟の補修工事をすることとなりました。
大きくズレたり脱落しかかっている範囲の棟瓦を解体する作業から取り掛かります。
要所に設置されたセメント塊が瓦と強固に緊結しているのですが、それを瓦から剥がす際に慎重にすすめないと、瓦を破損していしまうことがあるので、細心の注意を要します。
上手く棟瓦を剥がせたら復旧作業に移ります。
復旧工事にはいろいろ手段がありますが、今回はシリコンボンドで棟瓦同士を緊結していく方法をとることになりました。
元々仕込んである銅線で棟瓦を固定しながらの作業も並行して行います。

完成した様子です。
棟瓦の通りが一直線に戻りました。
これで雨漏れ、脱落の心配がなくなりました。